香川大学 資源植物機能学研究室
 Function in Plant Resources
 農学部 生物生産科コース 東江研究室 (アイスプラント研)
 農学研究科 生物資源生産学専攻

 
 
 東江研究室研究紹介野菜化アイスプラント


 ■研究紹介

■研究概要
■光合成変換
■概日リズム制御
■ブラッダー細胞と液胞
■重金属集積
■形質転換
■変異体
■野菜化
 野菜化 1.アイスプラント(Mesembryanthemum crystallinum

 ハマミズナ科に属する南アフリカ原産の一年生草本で,海水と同じくらいの塩を含む土壌でも生きていけます。これまでの研究から、アイスプラントは塩に対して有機酸、アミノ酸、糖及び糖誘導体、抗酸化物質等の物質を蓄積することが報告されていました。しかし、これらの機能性物質からアイスプラントの食材としての可能性を評価した例はありませんでした。

アイスプラントを野菜として捉えると、様々な機能性物質を蓄積する高機能性野菜であることに気づきました。私たちは農水省の高度化事業等の援助をうけながらアイスプラントを地域特産野菜化する事業に着手し、アイスプラントを野菜として初めて販売しました。最近ではあちこちでいろいろな名前が付けられ販売されています。

ポリオールは、イノシトール,オノニトール,ピニトール等の総称です。この物質はアイスプラントの特徴的な物質で、生体防御、体調リズム調節、疾病の予防・回復等の効用をもつことが報告されています。私達の調査により、ピニトール/オノニトールは塩処理や乾燥処理によって含量が増加し地上部の先端に多く含まれることがわかりました(Agrie et al., 2009. Potential of the common ice plant, Mesembryanthemum crystallinum as a new high-functional food as evaluated by polyol accumulation. Plant Prod. Sci. 12: 37-46.注:第1著者(Agarie)が研究を立案しデータを取りまとめ、論文を執筆しました。データの取得には主に第2著者の協力を得ました。他の著者のこの論文に対する貢献度は同程度です。特に第6著者の貢献度はほとんどありません)。

アイスプラントの葉には以下のような物質が蓄積します。

イノシトール 糖アルコールの一種で抗脂肪肝ビタミンとよばれる。脂肪を着きにくくする効果、脂肪とコレステロールを体が使えるようにする働きがある。脂肪肝、肝硬変の予防、治療薬である。細胞膜を構成するリン脂質の重要な成分で特に神経細胞の膜に多く含まれている。脳細胞への栄養供給、神経を正常に保ち、健康な毛髪を維持し、湿疹を防ぐ作用がある。
ピニトール インシュリンに似た作用をもたらし、血糖値を下げる。糖を筋肉細胞内に引き込みグリコーゲンを合成・蓄積するように働く。
プロリン 脂肪燃焼アミノ酸。体の結合組織、心筋合成時の主な材料。リパーゼ(脂肪分解酵素)の活性化。天然保湿成分コラーゲンの生成・修復に関与。抗酸化物質:活性酸素の消去。
クエン酸
リンゴ酸
果実酸。キレート作用。鉄分などのミネラルの吸収促進。尿路結石を溶かす(クエン酸)。


アイスプラントはかつてアメリカでは化粧品として使われていました。化粧品の原料としての可能性を示す論文が大分前に報告されています。いくつか特許も出されているようです。



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