2. 亜種archeri Calderara, 1984 3)[♂, ♀]
(分布)SOLOMON 諸島 : Choiseul島 (Liuliu, Takekacho, Chirovanga (=Siravanga), Ghazalata, Kuku, Sasamungga (=Sasamugga), Taora)。 [分布図2]
(発見と原記載のエピソード)Choiseul島の亜種をresplendensと最初に命名したのはEhrmann (1926)である。これらはWm. Reiff教授から入手した標本に基づいたものである。彼はGuadalcanal島、Malaita島、New Georgia諸島およびSanta Isabel島の標本とは比較したが、肝心のBougainville島の亜種とは比較していなかった。Schmid (1970) はタイプ標本(♀のタイプ標本の採集者はMeekになっているが、Bougainville島では採集したがChoiseul島では採集していない)や米国博物館(AMNH)所蔵の標本8♂♂、15♀♀を基に、この標本はBougainville島産の亜種regisのシノニムであるとした。E. N. Archerは1974年、1か月Choiseul島に滞在し、4♂♂, 3♀♀を採集した。これらの標本は他の亜種とは異なっていたので1984年Calderaraによって新亜種archeriとして記載された。
(特徴)最も新しく記載された亜種。採集された標本数が少なく、さらなる検討が必要と思われる。
(斑紋)♂:亜種regis よりは亜種victoriae や亜種isabellae に似る。亜翅頂斑の第8室の斑紋は亜種regis より短い。後翅表面の内縁から亜外縁に広がる黒色の陰りは亜種reginae に次いで濃い。
♀:灰白色斑は亜種regisより大きく、亜種victoriaeや亜種isabellaeとの明瞭な相違点は見出されない。(Allotypeの翅基部の褐色は個体変異と思われる)
(変異)♂-f. niclasi Schäffler, 200126) (➡regis )