[3] メガネトリバネアゲハ亜属 (Subgenus Ornithoptera Boisduval, 1832)
この亜属には下記の3種が属す。
1) オビトリバネアゲハ(O. (O.) aesacus (Ney, 1903))(1亜種)
2) メガネトリバネアゲハ (O. (O.) priamus (Linnaeus, 1758))( 22亜種、5地域変異)
3) アカメガネトリバネアゲハ(O. (O.) croesus Wallace, 1859)(2亜種、1亜種(?)、3地域変異)
オビトリバネアゲハアとアカメガネトリバネアゲハはMaluku (=Molucca) 諸島だけに生息するが、メガネトリバネアゲハはNew Guineaを中心に、西はMaluku(=Molucca)諸島、東はSolomon諸島、 南はAustraliaの東海岸にかけて広く分布する。
次のような特徴がある。
- ♂ の斑紋の色は亜種や種によって金緑色、金青色および金橙色など多色。
- ♂の前翅の中室は前述の2亜属(Aetheoptera、Straatmana)のようにしゃもじ状にはならないし、第2脈から第5脈間も狭くならずほぼ等間隔である。また、第9脈が第7・8脈の共通脈の前方から出る。前翅は三角形、後翅は丸味を帯びる。
- ♂の前翅の表面には3本の帯 – 亜前縁帯、臀縁-亜外縁帯および翅央部条斑があり、第1b室 から第3室にかけて細長い黒褐色の性標がある。
- 頸部・側胸部には紅毛があり、眼球後部には白色の縁取りがある。♂の腹部は上・下面ともに明るい黄色。