ゴライアストリバネアゲハ種群
この種群には一種だけが属する。
1) ゴライアストリバネアゲハ (O. (S.) goliath Oberthür, 1888) (8 亜種, 1 亜種(?))
♂の翅形や後翅の黄金斑の広がりなど形態的にキシタアゲハ属(Troides )に近似していることから、共通祖先から早い時期に分かれ原始的要素を保持している種と考えられる。現在では8亜種が知られているが、問題なのはHaugum & Low (1979)8) 以後、Irian Jayaの中央(=Maoke)山脈地帯に生息するものを亜種atlas (原産地はKapaur (=Fakfak)) に包括されていることである。この両者の生息地間の距離(Fakfak – Kobowre山脈間の直線距離)が約400 Km離れておりその上、山塊が全く異なる亜種atlas と中央山脈産亜種とは大きさも斑紋もかなり異なっているので、ここでは中央山脈産を別亜種 ‘prometheus’(仮称)として取り扱っている。今後の研究が待たれる。