ゴクラクトリバネアゲハ種群
この種群には下記の種が属す。
1) アルファックトリバネアゲハ(O. (S.) arfakensis (Joicey & Noakes, 1916))(3亜種、1亜種 (?)、2地域変異 (?))
2) ゴクラクトリバネアゲハ(O. (S.) paradisea Staudinger, 1893) (6亜種、1亜種 (?)、2地域変異(?))
3) ヒレオトリバネアゲハ (O. (S) meridionalis (Rothschild, 1897)) (1亜種)
これら3種の最大の特徴は、後翅が小さく三角形をしていて第2脈が伸びた尾状突起があること、黒色翅室斑点を欠くこと、および腹部上面に縦走する性標(単純型または複合型)があることである。
近年、Batanta島から亜種occidentalisと同型のものと名義タイプ亜種arfakensisと同型の標本が発見されたという報告がある。このように小さい島に同一種の2つの亜種が存在するということは考えにくいので、これが信頼できるものであれば、亜種occidentalisを種として独立されるべきであると考える。しかし残念ながら、現時点で結論を出すのには時期尚早と考えるが、今後の分類上の問題になることは間違いないと思う。