3. 亜種 occidentalis Morita & Takenaka, 19989) [♂,♀]
(分布)INDONESIA [Irian Jaya] Doberai 半島 (Sorong, Katimin II), Waigeo島, Batanta島。 [分布図31]
(発見と原記載のエピソード)♀の斑紋が特異な斑紋をした新亜種は、Irian Jaya の最西端であるSorongで1998年8月に採集された12対の標本を基に、守田・竹中の両氏により同年記載された。亜種名のラテン語であるoccidentalis「西方の」は、採集地に因んで命名されたと思われる。
(特徴)♀の特異な斑紋は他の種とは全く異なり識別は容易である。
(斑紋)♂:やや小型で、前・後翅の後角が丸味を帯びる。前翅の亜前縁帯は亜翅頂部で亜種中最も幅広く、亜種arfakensisほど黄色を帯びない。脚はわずかに黄色。
♀:翅の地色は濃黒色で、前翅の白色斑は非常に小さく、中室斑と翅室斑は存在するが亜翅頂斑や亜外縁斑は消失する個体もある。後翅の翅室斑は純白で黒色翅室斑点は大きく、外縁帯と融合する。
(変異)♂-f. rumbucheri Dufek & Schäffler, 20065):(前翅の斑紋変異)亜翅頂部(第6- 8室)に半透明黄金斑点が存在するもの。同型の変異はtithonus 以外は稀であり、他には O. c. chimaera ♂-f. aureosedulum やO. goliath ukihidei ♂-f. edouardei として報告されている。