4)チトヌストリバネアゲハ (Sp. tithonus De Haan, 18401))
Ssp. tithonus De Haan, 1840(名義タイプ亜種)
=makikoae Morita, 1998(ティミカ亜種)
=erwini Schäffler, 2001(ソロン亜種)
*Ssp. waigeuensis (Rothschild, 1897)(ワイゲウ島亜種)
Ssp. misresiana (Joicey & Noakes, 1916)(アルファック山脈亜種)
Ssp. (?) wasiorensis Deslisle, 2007(ウォンディウォイ山脈亜種)
*Ssp. dominici Schäffler, 1999(イラウ山脈亜種)
*Ssp. (?) elisabethae Dufek & Schäffler, 2006(ヤーペン島亜種)
Ssp. cytherea Kobayashi & Koiwaya, 1980(マオケ山脈亜種)
Ssp. misoolana Deslisle, 2007(ミソール島亜種)
ゴクラクトリバネアゲハ亜属(Schoenbergia)の種の中では最も早く発見された種である。現在8つの亜種に分類されているが、そのうち5亜種は最近(1980年以降)発見されたものであるから古くて新しい種と言える。
(分布)New Guinea 本島西部 (Irian Jaya), Waigeo島, Misool島, Yapen島。[分布概念図 11]
(垂直分布)海抜 0 – 2,000 m。
(斑紋)♂:前翅の翅幅はやや狭く、後翅は後角側へ伸びるが、それは翅脈、特に第2脈と第3脈が互いに非常に接近するため第2翅室が狭くなるためである。前翅には3本の緑色の帯がある。前翅の亜前縁帯は狭く、半透明黄金斑点が第7室、時には第6室にも存在することがある。後翅には亜前縁室、第6-5室に黒色翅室斑点があり、半透明黄金斑はその内側に存在する。第4-3室では内側から緑色斑が侵入するため同室の先端に小さい半透明黄金斑が残る。
♀:翅の地色は黒褐色で、前翅には中室斑、亜翅頂斑、亜外縁斑、翅室斑がすべて存在し、後翅の翅室斑は中室端を取り込むほど大きい。暗色翅室斑点は丸く、亜外縁部は暗褐色であるが裏面は黄色。 平地性は翅室斑の翅脈がはっきりしないが、高地性ははっきり縁取られる傾向がある。
(食草)チトヌスウマノスズクサ (Pararistolochia tithonusiana )12)。