waigeuensis(ワイゲウ島亜種)

2. *亜種 waigeuensis (Rothschild, 1897)15) [♂, ♀]

(分布)INDONESIA [Irian Jaya] Waigeo

(発見と原記載のエピソード)最初の命名・記載者は Rothschild (1897) であるが,それより12年前の1885年, Oberthür はワイゲオ島産の1♀を原名亜種の最初の♀として報告している。De Haanの完模式標本(S. Müllerが南西ニューギニアのカパウル(Kapaur)と思われる場所で採集した1♂)の採集地はワイゲオ島であったのだろうと推測したRothschild(1895b)は、“Revision”の中でワイゲオ島産の2♂♂4♀♀を原名亜種として記載している。しかし、彼はその後、W. DohertyがDe Haanの完模式標本の採集地の近くと思われる場所で採集した1♂、2♀♀を入手し、とくに♀の斑紋が原名亜種とかなり異なっていたため、ワイゲオ島産を新亜種とし、1897年再記載した。なお、亜種名は生息地ワイゲオ島にちなむ。

(特徴)現存する標本は少ない。♀の前翅の斑紋が大きいのが特徴である。

(斑紋)♂:後翅の半透明黄金斑が大きく、特に第4,3室のものが目に付く。

♀:前翅の白斑(中室斑、亜翅頂条斑、翅室斑および亜外縁斑)はすべて出現し大きい。特に中室斑は四辺形をしているのが特徴である。

(変異)♂-f. simoni Deslisle & Sclavo, 20157): (特殊な個体変異) 前翅の亜前縁帯および肘状帯が大きく、互いに外縁部で融合する。さらに半透明黄金斑(第7,6室)は正常の2倍の大きさである。各翅室は褐色鱗で覆われる。後翅の半透明斑は異常に大きく、黒色翅室斑点は亜前縁室だけに存在する。

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