7.亜種cardinaali Haugum & Low, 19824) [♂, ♀]
(分布)INDONESIA [Riau Is.] Lingga 諸島 (Lingga島, Singkep島 (Ajer Putih))。[分布図65]
(発見と原記載のエピソード)リンガ諸島のリンガ島産は、1895年van Hasseltによりはじめて発見された。その後、シンケップ島でCardinalが、1955年および1956年に採集した標本(6♂♂4♀♀)はオランダ国立自然史博物館(ライデン)に保存されていて、他の亜種とくにtrogonとして分類されていた。ところが、HaugumとLowは彼らの所蔵する1♂、1♀と、Nieuwenhuisが所蔵する2♀♀を含む7♂♂、8♀♀をもとに1982年新亜種として記載した。
(特徴)亜種jikoiと同様に小型。丸みを帯び多少ずんぐりした翅形。しかし斑紋は西に生息するSumatra産の亜種trogonや東のKalimantan(=Borneo)産の名義タイプ亜種との共通点が多い。
(斑紋)♂:前翅の金緑色楔状斑は短く、そのうちの内縁側の2つの斑紋は互いに融合する。後翅の翅頂部の白斑は亜種albescensと同様に存在する。
♀:前翅の内縁側の緑色楔状斑の中央部が黒色鱗で覆われるのが特徴。また翅頂部の白斑は大きいが、原名亜種より短く少し小さい。後翅の亜外縁の白斑は明瞭。裏面では前・後翅の白斑はよく発達する。