6.亜種mollumar D’Abrera, Doggett & Parker, 19763) [♂, ♀]
(分布)W. MALAYSIA[Johor] Mersing, Ulu Sungai Sedili Besar (Ulu Sedili), Telok Mahkota (= Jason湾), Lombong, Kota Tinggi。[分布図64]
(発見と原記載のエピソード)最初の発見者はEliotとCowan (1937)である。新亜種の記載に用いられた標本は両性ともジョホール州のUlu Sedili産で、♂は1974年2月17日Doggettが、また、♀は1971年8月29日Parkerがそれぞれ採集したものである。記載はD’Abreraが中心となり、採集者とともに連名で行われた。
(特徴) Malay半島南部の極限られた小範囲だけに生息する亜種で、♀の前翅の亜翅頂部に白色条斑がないため、同型をしている亜種trogonに包括されたこともある。
(斑紋)♂:前翅表面の第1b脈の金緑色楔状斑を除きすべての斑紋が外縁まで伸び、後翅の金緑斑が弧を描いて広がる個体が多いが、翅頂部の白斑はない。
♀:前翅表面で楔状斑は通常の黄緑ではなく緑色で、♂のように外側に偏在し、翅頂部に白色がない。後翅の緑色斑も拡大するが、亜外縁の白色斑点列は微細。これは♂を思わせる独特な外観である。