3.亜種malaiianus Fruhstorfer, 19025) [♀][♂: thomsoni, (Jordan, 1909)8)]
= thomsoni, (Jordan, 1909)8) (nec (Bates, 1875)1)) [♂,♀] (Malay半島)
(分布)THAILAND: 半島部 (?); W. MALAYSIA [Perak] Ipoh, Sahom村 (Ipohの東南20Km), Cameron LL., Tapah, [Pahang] Cameron HL., [Selangor] Genting HL., Gombak Setia。 [分布図153]
(発見と原記載のエピソード)Jordan(1908-1909)8)以降、マレー半島産の亜種にはthomsoni (またはthomsonii ) が用いられてきたが、これはBates (1875)1)がThomson著「マラッカ海峡・・」の中で亜種rhadamanthusの変異として記載したものを誤用したためである(採集地がタイであるために名義タイプ亜種)。しかし、マレー半島産の正式な記載はなく、Fruhstorfer (1902)5)がSoc. ent. 17巻、57頁の冒頭に次のように記載しているだけである。「Malay半島産のTroides aeacusの亜種にaeacus malaiianus という名称を用いる。というのはPerak産などMalay半島産のaeacusのすべての個体は、他のアジア大陸の個体よりも小型であり、常に後翅の黒色翅室斑点はわずかに小さく丸みを帯びて孤立するが、決してランセット上にはならないからである」。亜種名は生息地に因む。
(特徴)他の亜種に比べて著しく小型である。 高地性(海抜1,000m前後)の亜種で生息地は限られている。他亜種との識別は容易である。
(斑紋)♂:前翅の翅頂は著しく尖り、外縁は陥凹する。翅脈条は名義タイプ亜種より狭い。
♀:前翅の翅頂は尖り、地色は亜種中最も濃い黒褐色で、翅脈条は狭く不明瞭。後翅の翅幅は狭く、外縁の凹凸は強い。黒色翅室斑点は亜種中最も小さい。