2.亜種szechwanus Okano & Okano, 198313) [♂,♀]
(分布)中国 (CHINA) [甘粛省(Gansu)] 武都(Wudu), [四川省(Sichuan)] 都江堰(Dujiangyan), 青城山(Qingcheng Shan), 盧山(Lushan), 宝興(Baoxing), 康定(Kangding), 濾定 (Luding), 二郎山 (Erlang Shan), 磨西 (Moxi), 峨媚山(Emei Shan), [雲南省(Yunnan)] 華坪(Huaping), 賓川 (Binchuan), 大理 (Dali), 下関 (Xiaguan), 景洪(Yunjinghong = Jinghong), 西双版納 (Xishuangbanna), [陝西省(Shaanxi)]宝鶏 (Baoji), [貴州省(Guizhou)], [広西壮族自治区(Guangxi Zhuangze Zizhiqu)], [海南省 (Hainan)] 海南島(Hainan Dao), [広東省 (Guangdong)] 羅浮山(Luofu Shan), [香港 (Hong Kong)], [湖北省 (Hubei)], [湖南省(Hunan)], [江西省 (Jiangxi)], [福建省 (Fujian)] 武夷山脈 (Wuyi Shan), [浙江省 (Zhejiang)] 慶元 (Qingyuan), 景寧(Jingning), 遂昌 (Suichang), 開化 (Kaihua), 淳安 (Chun’ an), 臨安 (Lin’an)。 [分布図 152]
(発見と原記載のエピソード)中国西部(四川省)で1980年から1983年にかけて採集された13♂♂、9♀♀の標本に基づき、岡野氏・岡野氏が1983年に名義タイプ亜種から独立分離させた亜種である。原記載ではaeacusではなくminosの亜種になっている。亜種名は「四川省」に因む。
(特徴)比較的最近、腹部の黒化をもとに名義タイプ亜種から分離された亜種。名義タイプ亜種と同様に大陸性亜種であり両亜種の分布境界線が不明瞭である上、翅形や斑紋の相違点が非常に少ないので、識別は腹部の側腹面に黒色点が2列あるかどうかということ以外にはない。
(斑紋)♂:名義タイプ亜種に酷似するが、前翅の翅脈条斑が幾分狭く、後翅の黒色汚斑が幾分少ない。最も明白に識別できる特徴は♂の腹部下面に毛で覆われた黒色斑点が2列存在することである。この斑点は本種の他の亜種には存在しない。
♀:前翅の翅脈条斑は名義タイプ亜種とほぼ同じ程度に幅広いが、後翅の黒色翅室斑は亜種kaguyaとほぼ同じ程度に大きい。♂と同様に腹部の色が濃く、側下面の黒色斑列が大きいことで識別できる。