13. 亜種actinotia (Jordan, 1909)21) [♀][♂: andrewei Parrott, 199133)]
= gardineri Fruhstorfer, 190211) [♂] (➡euthydemus, flavicollis )
= andrewei Parrott, 199133) [♂, ♀] (E. Kalimantan (Bontang))
(分布)E. MALAYSIA (Kalimantan=Borneo) [Sarawak] Goram山, Bakak山, Bukit Segu, Kuching; INDONESIA [W. Kalimantan] Putussibau, Pontianak, Sintang, Saran山, Ringas山 (Rannga山?), [C. Kalimantan] Schwaner山脈, [S. Kalimantan] Banjarmasin, Meratus山脈, Tanjung, Laut島, [E. Kalimantan] Balikpapan, Samarinda, Bontang, Melak, Kembangjanggut, [N. Kalimantan] Ambalat。(基産地: 不明)。[分布図85]
(発見と原記載のエピソード)Jordan(1909)はSeitz編「世界大型鱗翅目大図鑑」の中で、ボルネオ産の♀の暗色型に亜種flavicollis♀-f. actinotiaとして記載した。それまでボルネオ産は亜種flavicollisに包括されてきたが、1991年、Parrottが南部産は黒化しているということで別亜種andreweiと命名した。しかし、これがまさにJordanが先に指摘したactinotiaである。
(特徴)Kalimantan(=Borneo)島には2つの亜種が存在するが、北部産(ssp. flavicollis)は両性とも前翅の斑紋が大きく明るい。一方、南部産の斑紋は小さく、黒化する傾向が非常に明瞭に見られるが、その境界がはっきりとは分かっていない。このような現象は他の種のボルネオキシタアゲハ、ミランダキシタアゲハなどにも見られる。この島だけにどうしてこのような現象が起こるのか不思議な島である。今後の研究が待たれる。
(斑紋)♂:亜種中最も翅脈条が微細である。中室斑、亜翅頂斑および亜外縁斑は著しく縮小し僅かに存在する程度である。後翅の黒色山形斑紋はKalimantan (=Borneo) の北部産の亜種flavicollisと同じくらい小さい。
♀:斑紋の大きさや形状は他のKalimantan (=Borneo) 系のものと変わらない。前翅の第4室の翅脈条はVの字を形成する。後翅の暗色翅室斑点は大きく、第2、3室では中室近くま で伸びる個体が多い。
(変異)♂-f. splendens (Krüger, 1925)26): (前翅の色調変異)濃青色の幻色が存在するもの。