3.亜種niasicus (Fruhstorfer, 1897)9) [♂, ♀]
(分布)INDONESIA [N. Sumatra ] Nias島。 [分布図77]
(発見と原記載のエピソード)Fruhstorfer (1897)はニアス島の1♂、3♀♀をもとに、♂では後翅の黒色外縁帯が広いことと、前翅の翅脈条の黄色がスマトラやボルネオ産より幾分濃いこと、また、♀では後翅の外縁斑が小さく、腹部の上面の色が暗いことで亜種niasicus (Nias島にちなむ)として記載した。残念ながら採集日や採集場所の記載はない。
(特徴)スマトラ系の島嶼産の中でも♂の前翅の翅脈条斑が最も不明瞭である。
(斑紋)♂:前翅の翅脈条は上記2亜種よりさらに不明瞭。後翅の外縁の凹凸は幾分尖り、黒色の縁取りは太く、黒色山形斑は亜種simeuluensisとほぼ同じで、亜種astreaより大きい。
♀:前翅の斑紋は不明瞭で、特に中室斑が短かくM字を形成する。第4脈の下条斑は中室に届かない。後翅の黄色い翅室斑は暗色翅室斑点の拡大により幾分小さく、第2, 3室では褐色が散在するため全体に暗い。