1. 亜種simeuluensis Ohya, 198530) [♂, ♀]
= odeipus Kobayashi & Hayami, 199425) [♂,♀] (Babi島)
(分布)INDONESIA [Aceh] Simeulue島, Babi島。[分布図75]
(発見と原記載のエピソード)出谷氏が1982年12月と1984年6月にSimeulue島で採集した8♂♂、3♀♀に基づいて1985年大屋が新亜種として記載した。9年後、すぐ南の小島Babi島でも発見され小林・速水により1994年、亜種odeipusとして報告されたが、現在ではsimeuluensisと同一亜種として取り扱われている。
(特徴)本種の亜種の中では最も北西に分布する。斑紋はかなり安定している。
(斑紋)♂:前翅の翅脈条斑は大きく明るい黄色で、特に第4脈と第5脈に沿う翅脈条は第4室内の内側でV字を形成し、第4脈の下に沿う条斑が中室に達するのが特徴。亜外縁に存在する第1b – 3脈の翅脈条は痕跡程度である。後翅の外縁の凹凸は軽度で、丸みを帯びる。黒色山形斑は亜種niasicusと同様に最も大きい。
♀:前翅の翅条斑は灰白色で明るく、同色の中室斑は比較的大きい。また後翅の暗色翅室斑点は比較的短く互いに融合して帯を形成する。第2, 3室、特に第2室の暗色翅室斑が中室へ向かってあまり伸びないので黄色部が比較的広く、褐色鱗もない。