haliphron(ハリフロンキシタアゲハ)

10) ハリフロンキシタアゲハ (Sp. haliphron (Boisduval, 1836)1))

Ssp. haliphron (Boisduval, 1836)(名義タイプ亜種)

Ssp. pallens (Oberthür, 1879)(サラヤル島亜種)

Ssp. pistor Rothschild, 1896(ボネラテ諸島亜種)

*Ssp. eleonorae Rumbucher & Schäffler, 2004(ブトン島亜種)

Ssp. purahu Kobayashi, 1987(バツアタ島亜種)

Ssp. naias (Doherty, 1891)(小スンダ列島・スンバ島亜種)

= antilochus (Fruhstorfer, 1913)(アロール島亜種)

      f. loc. socrates (Staudinger, 1891)(ウッター島地域変異)

*Ssp. (?) bellwoni Neukirchen, 1993(ルチパラ島亜種)

 

一部例外を除けば、南および南東Sulawesiとその周辺の島々から小Sunda列島(=Nusa Tenggara)にかけて分布する小型ないし中型の種群で、各地における個体発生数は多い。現在、7亜種1地方型が知られているが、そのうち1亜種は♀が未知であるため疑問視されている。なお、さらに東に位置する西Daya諸島産は別種スタウデインガーキシタアゲハ (T. staudingeri ) として分類されている。

(分布)南および南東Sulawesi, 小Sunda列島 (=西および東Nusa Tenggara), 西Daya諸島 (Wetar島)。 [分布概念図 29]

(垂直分布)海抜 0 – 1, 000 m。

(斑紋)♂:前翅は前縁が長く、後縁が短いため翅幅は狭い。後翅も翅幅が狭く後角が突出する。前翅は光沢がある黒色で、翅脈条が淡く存在する。裏面では翅脈条は表面より幅広く、灰白色で多少青味を帯びる。 後翅の半透明黄金斑は分布域が広範囲であるため大きさや形が異なるが、概して小さく名義タイプ亜種は中室には出現しないことが多い。頸部・側胸部には紅毛がある。腹部の上面は黒褐色で、下面では腹節端が黄色で縁取られる。

♀:♂よりは丸味を帯びる。翅の地色は暗褐色ないしは黒褐色で、亜種によっては淡褐色。前翅では基部1/3を残し灰白色の中室斑および翅脈条が広がる。後翅の黒色外縁帯は幅広く翅室のほぼ半分を占め、暗色翅室斑点は西側産では小さく、東側産できく大きく互いに融合する傾向が見られる。後翅の黄色斑紋は裏面ではクリーム色である。頸部と側胸部には紅毛がある。腹部の上面は淡褐色で、下面は黒色、♂同様に腹節端は黄色で縁取られる。

(食草)タガラウマノスズクサ(Aristolochia tagala )(?) (飼育は可能)8)

 

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