2.亜種pallens (Oberthür, 1879)10) [♀][♂: bauermanni (Röber, 1885)11)]
= bauermanni (Röber, 1885)11) [♂, ♀] (Kabia (=Selayar ) Is. )
(分布)INDONESIA [S. Sulawesi] Selayar (=Kabia)島。 [分布図105]
(発見と原記載のエピソード)Oberthür (1879)がT. haliphronの変異pallensとして最初に記載した標本は♀である。♂の記載者はRöber (1885)で、彼はRibbeが1882年7月にSelayar島で採集した雌雄の標本を入手し亜種Bauermanni として記載した。亜種名のpallensはラテン語の「蒼白の」を意味する。多分♀の翅や腹部の色などに由来すると思われる。
(特徴)南Sulawesi産の名義タイプ亜種より♂の後翅の半透明黄金斑は大きく、♀の翅の地色が淡いから南に位置するTanahjampea島産などの亜種pistorに酷似する。
(斑紋)♂:後翅の半透明黄金斑は前縁室から第3室までの5個の翅室斑と中室の半分を占める先端斑で合成されるため名義タイプ亜種より大きい。
♀:翅の地色が名義タイプ亜種より淡い。前翅は淡褐色で翅脈条も幾分幅広い。後翅の斑紋は名義タイプ亜種に似るが、裏面の色は乳白色。胸部および腹部上面の色は淡い。