5.亜種purahu Kobayashi, 19877) [♂,♀]
(分布)INDONESIA [S.-E. Sulawesi] Batuata島。 [分布図107]
(発見と原記載のエピソード)スラウェシ島の南のバンダ海に浮かぶ孤島であるバツアタ島で1976年2月に採集された13♂♂、12♀♀の標本を基に1987年、小林氏によって記載された新亜種。亜種名purahuはインドネシア固有の小舟のこと。
(特徴) 亜種pallensより亜種pistorや亜種eleonoraeに似るがそれより小型で、前・後翅とも丸味を帯る。さらに、生息地が近いButon島産の亜種eleonorae との比較研究も必要である。
(斑紋)♂:前翅の翅脈条の暗さも、後翅の半透明黄金斑の形・大きさも亜種pallensおよび亜種eleonoraeと変わらない。
♀:前翅の斑紋はよく安定していて表面では第1b脈の翅脈条が不鮮明である。後翅の黒色翅室斑点の大きさには亜種eleonoraeと同様、小さく孤立する名義タイプ亜種に似るものと、大きくて互いに融合し帯を形成する2型が見られる。後翅裏面の斑紋は黄色。
(変異)♀-f. pseudostaudingeri Rumbucher & Schäffler, 200413): (後翅の斑紋変異) 暗色翅室斑点が大きく互いに完全に融合し、さらに外縁帯とも完全に融合するもの。
♀-f. staudiphron Rumbucher & Schäffler, 200413): (後翅の斑紋変異)暗色翅室斑点の大きさが上記の変異より少し程度が軽く亜外縁に黄色い小斑点があるもの。
♀-f. schmidti Rumbucher & Schäffler, 200413): (後翅の斑紋変異) 暗色翅室斑点が縮小し、互いに孤立または消失するもの。