4.亜種heliconoides (Moore, 1877)21) [♂, ♀](♀: 2型)
= pompeus, (? heliacon), (Wood-Mason & de Nicéville, 1881)37) (nec Cramer, 1777))
[♂, ♀] (南Andaman島, India)
(分布)INDIA [Bay of Bengal] Andaman諸島 (北Andaman島, 中Andaman島, 南Andaman島, Brother島)。[分布図118]
(発見と原記載のエピソード)最初の記載をしたMoore (1877)は、ヘレナキシタアゲハ(Tr. helena heliacon)に似た独立種と考え、種名もheliconoides(ヘレナキシタアゲハに似た)と命名した。記載のもとになった標本はDruce所蔵のコレクション中にあったもので、採集地は南アンダマン島のポート・ブレア(Port Blair)である。
(特徴)インド洋ベンガル湾にあるAndaman諸島の標本はかなり乏しい。その理由はインドの戦略防衛上の要地であることや原住民保護政策上、外国人の渡航が厳しく制限されているためである。
(斑紋)♂:翅形・斑紋とも亜種cerberusに似るが幾分小型であること、後翅の亜前縁室の黄金斑の形が特有で外側が第8脈に向って急に広がること、第4室の第4脈に沿う指状突起が第3室の第4脈に沿う指状突起より明らかに短いこと(他の亜種は同じ長さ)が識別点になる。黒色翅室斑点の出現率が高い。
♀:2型がある。後翅の暗色翅室斑点は完全に孤立する。
1. 暗色型(♀-f. rhyparia (Jordan, 1908)18)): 前翅がほぼ完全に黒色。
2. 明色型 (♀-f. heliconoides (Moore, 187721))(=aphnea (Jordan, 1908)18)): 前翅に灰白色の翅脈条が存在する。