10. 亜種isara Rothschild, 1908 30)[♂, ♀]
(分布)INDONESIA [N. Sumatra] Nias 島 (Dima, Gunungsitoli, Hilisimaetano, Telukdalam), Batu諸島。 [分布図123]
(発見と原記載のエピソード)ニアス島のヘレナキシタアゲハの♂♀に関する最初の報告者はWeymer (1885)と思われるが、彼はOrn. hephaestusと同一亜種と考えた。その後、Rothschild (1895)は1♀の標本からこれを亜種cerberusに含めた。しかし、7♂♂2♀♀を入手した彼は、♂はスマトラ産の亜種typhaonに似るが、♀はスマトラ産typhaonだけでなくエンガノ島の亜種nereisにも似るものの、はっきりした相違があるとして1908年新亜種として再記載した。
(特徴)亜種hermesに酷似する。
(斑紋)♂:前翅表面は光沢がある黒色であるが、裏面では淡い灰白色の翅脈条が肘脈(第1b 室)および各翅脈に沿って存在する。
♀:明色型:前翅の翅脈条は僅かに褐色を帯びた灰白色で、第1b脈を除くすべてが中室に達する。後翅は亜種hermesに酷似するが、黄色斑の色は淡い黄色で、亜種hermesのように汚れた淡黄白色ではない点で識別できる。
(変異)♀-f. aphrodite Ohya, 198324): (後翅の斑紋変異)暗色翅室斑点が著しく縮小するか、または欠如するもの。