13. 亜種rayae Deslisle, 19912) [♂, ♀]
(分布)INDONESIA [Bangka-Belitung] Belitung(=Biliton)島(Sumatra島とKalimantan (=Borneo)島との間のKarimata海峡にある島)。 [分布図127]
(発見と原記載のエピソード)この新亜種はスマトラとボルネオの中間に位置するBelitung島で採集された4♂♂、8♀♀(採集日の記載なし)に基づいてDeslisle氏により1991年に記載された。
(特徴)殆んど知られていない小型の亜種。♂の後翅の亜前縁室の黄金斑の形が外縁に向って広がる亜種heliconoidesや亜種demeterのような特異な形をしていることと、♀では亜種nereisのように前翅の翅脈条が広がるのが特徴。現時点では明色型だけが知られている。
(斑紋)♂:前翅は光沢がある黒色であるが、翅脈条がわずかに透けて見える個体がある。後翅の亜前縁室の半透明黄金斑は外縁に近づくほど広がる奇異な形をしている。個体変異は殆んどない。 黒色翅室斑点に出現率は高いと思われる。
♀:明色型:地色は濃褐色。中室の先端1/3と各翅脈に沿う褐色を帯びた灰色の翅脈条が広がる。後翅の暗色翅室斑点は大きく互いに融合して帯状になり、さらに暗色山形斑とも融合するので黄色斑は小さい。裏面では前翅の翅脈条斑は白化し、後翅の黄色斑は淡い黄土色。