16. 亜種sagittatus (Fruhstorfer, 1896)9)[♂,♀] (♀: 2型)
(分布)INDONESIA [西Nusa Tenggara] Lombok島。[分布図130]
(発見と原記載のエピソード)Lombok島で採集された雌雄の標本(採集年月日、頭数の記載はない)に基づき、Fruhstorferが1896年に記載した亜種。彼は論文の最後に「本亜種は両性ともアロマを思い起こすような非常に鼻を衝くモクセイソウに似た芳香を発する」と書いている。亜種名sagittatusは「矢状」を意味する。
(特徴)隣接するSumbawa産の亜種propinquusに酷似し、同一亜種として取り扱われることもある。
(斑紋)♂:亜種cerberusのように亜前縁室に黄金斑が出現するものから無紋のものまで個体変異に富む。
♀:2型がある。後翅では亜前縁室には斑紋はなく、暗色翅室斑点は孤立するか接する程度であまり大きくない。
1.暗色型 (♀-f. sciara (Jordan, 1908)18)): 前翅の翅脈条がないもの。
2.明色型 (♀-f. sagittatus (Fruhstorfer, 1896)9)(=nympha (Jordan, 1908)18)): 前翅の灰白色の翅脈条があるもの。