sugimotoi（カリマタ島亜種）

21. 亜種sugimotoi Hanafusa, 1992¹³⁾ [♂, ♀]

（分布）INDONESIA [W. Kalimantan] Karimata 諸島 (Karimata島)。  [分布図134]

（発見と原記載のエピソード）ボルネオの南西に位置するKarimata島で、1989年３月から４月にかけて採集された５♂♂、4♀♀に基づいて1992年、英氏が記載した亜種。亜種名はKarimata島産のチョウの最初の報告者である杉本志郎氏に因む。

（特徴）前述した北Natuna諸島産の亜種bunguranensis, 南Natuna諸島産の亜種venusに酷似しているが、南Kalimantan(=Borneo) 産の亜種orientis にも似ている。斑紋は安定していて特別な変異は知られていない。

（斑紋）♂：前翅は光沢がある黒色で翅脈条はなく、白色外縁斑も小さい。後翅の黒色外縁帯および黒色山形斑は第３、４室で特に幅広い。亜前縁室の半透明黄金斑はかなり安定していて、その幅はほぼ同じでありその前縁は直線、外縁は陥凹している。

♀：中間型：前翅の地色は暗褐色ではなく黒褐色。翅脈条斑の色は淡褐色ではなく淡灰色で、第1b – 4脈までは中室に達しない。後翅の亜前縁室の斑紋は完全に欠如する。暗色翅室斑点は互いに接触する程度であるが暗色山形斑とは第２-４室で融合する。