6.亜種typhaon Rothschild, 190830) [♂,♀] (♀:2型)
(分布)INDONESIA [Aceh] Seulawah山, Gedong Biara, Tapaktuan, Kutacane, [N. Sumatra] Belawan,*Medan, Sibolangit, Bandar Baru, Berastagi, Karo Hills, Toba湖地域, Balimbingan, [W. Sumatra] Padang, Tapan, Pagai島, [Lampung] Liwa。[分布図120] (*基産地は北東Sumatra-Medanの可能性が高い)
(発見と原記載のエピソード)本亜種はRothschild (1908)により、ヘレナキシタアゲハの亜種neoris、mopa、antileuca、isaraおよびspilotiaなど一連の新亜種の記載とともに報告された一つである。その記載に用いられた標本は、北東スマトラで採集された6♂♂7♀♀であり、完模式標本は北東スマトラの低地でDr. Martinが採集した♀の標本である。
(特徴)Sumatra島の主に北部の低地からの採集報告が多い。亜種cerberusに酷似するので、最も近い関係にあると思われる。
(斑紋)♂:前翅の翅頂は尖り、外縁が僅かに陥凹する。裏面の灰白色の翅脈条が発達する。後翅の黒色山形斑が大きい個体が多い。
♀:2型がある。後翅の暗色翅室斑点は小さく孤立する。裏面の黄色はやや淡い。
1.暗色型(♀-f. aplotia (Jordan, 1908)18)): 前翅の翅脈条が寡少なまたは欠如するもの。
2.明色型(♀-f. typhaon Rothschild, 190830)(=phycia (Jordan, 1908)18)): 前翅の翅脈条が明瞭に存在する。
(変異)♀-f. sinepuncta Rumbucher & Schäffler, 200532): (後翅の斑紋変異) 黒色翅室斑点を欠如するもの。