20. 亜種venus Hayami, 199116) [♂,♀]
(分布)INDONESIA [Riau Is.] 南Natuna諸島(Subi Besar島, Serasan島)。[分布図133]
(発見と原記載のエピソード)ボルネオの西北に位置する南ナツナ諸島のSubi島で、1977年5月に採集された16♂♂、12♀♀に基づいて速水氏が1991年に記載した亜種。亜種名は愛、美および平和をもたらす古代ローマの女神Venusに因む。
(特徴)小型の亜種。亜種bunguranensisおよびsugimotoiに酷似するが、前者との違いはすでに述べた。
(斑紋)♂:前翅の裏面の翅脈条は亜外縁に沿って僅かに存在する程度で亜種sugimotoiに似る。後翅の黒色外縁帯は幅広く、外縁黒色山形斑は高い。亜前縁室の半透明黄金斑は亜種sugimotoi が同じ幅なのに対し、第8脈へ向かって次第に広がる。
♀:中間型:前翅の地色は暗褐色で翅脈は不明瞭で第1b – 4脈までは中室まで達しない。後翅の暗色翅室斑点は小さく互いに接触する程度であるが、第2-4室では暗色山形斑と融合する。亜前縁室には亜外縁に微細な黄色い斑紋があるに過ぎない。