香川大学農学部安井研究室著作物

oblongomaculatus(パプアキシタアゲハ)

13) パプアキシタアゲハ (Sp. oblongomaculatus (Goeze, 1779)12))

Ssp. thestius (Staudinger, 1896)(サラヤル島亜種)

Ssp. bouruensis (Wallace, 1865)(ブル島亜種)

Ssp. oblongomaculatus (Goeze, 1779)(名義タイプ亜種)

Ssp. bandensis Pagenstecher, 1904(バンダ諸島亜種)

Ssp. hanno Fruhstorfer, 1904(ゴラム諸島・ワツベラ諸島亜種)

Ssp. papuensis (Wallace, 1865)(ニューギニア島亜種)

= ilonae Schäffler, 1999(ヤーペン島亜種)

 

ヘレナキシタアゲハ (T. helena ) の近似種であるが、それよりもやや大型で、特に南Maluku諸島産は概して大きい。Sulawesi島の南部の島々(Selayar島、Muna島、Buton島、Tukangbesi諸島)で分布が一部重なるとは言えMaluku諸島より東に分布していて、はっきり棲み分けをしている。本種の分布の東限であるNew Guineaはキシタアゲハ属(Genus Troides)属の東限でもある。現在6亜種が知られている。♀は前翅の翅脈条の有無により暗色型と明色型の2型が存在する。

(分布)Sulawesi (=Celebes)の南の島々、Maluku諸島、New Guinea。 [分布概念図 32]

(垂直分布)海抜 0 – 1, 400 m。

(斑紋)♂:前・後翅とも翅頂は尖がる。前翅は幅広く、後翅の外縁の波状の凹凸は軽度である。前翅は光沢がある黒色で、Sulawesi島南部の孤島産 (亜種thestius )を除けば翅脈条はない。後翅は黒色外縁帯が幅広いため半透明黄金斑は小さく、第5室の第6脈に沿う部分は指状に突出する。これは本種特有のものである。裏面は表面とあまり変わらない。頸部・側胸部には紅毛がある。腹部の上面は暗褐色で、各腹節は黄色で縁取られ、中央は淡褐色の筋がある。下面は黄色。

♀:やや丸味を帯び、大型である。前翅の翅脈条の有無により暗色型と明色型の2型が存在する。後翅は中室基部2/3と亜前縁室は地色で覆われ、幅広い暗色外縁帯と大きな暗色翅室斑点のために黄色斑は小さい。裏面は表面とほぼ同じであるが、前翅の翅脈条は明瞭で、後翅の翅室斑は淡い。頸部・側胸部には紅毛がある。腹部の上面は暗褐色で下面は黄白色。側・下面には2列の黒色斑点がある。

(食草)タガラウマノスズクサ(Aristolochia tagala)19)

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