香大農R-1


‘香大農R-1’(かだいのうアールいち):

 香川県を含めた西南暖地では、ブドウの着色期が真夏と重なる。夏季の猛暑はブドウ果皮の着色不良を招くことが古くから指摘されていた。そこで、高温でも着色の良好な、新たなブドウを作るために、沖縄、奄美地方に自生する野生ブドウのリュウキュウガネブを母親に、高級温室ブドウである‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’(マスカット)を父親にして育種された加工用ブドウ。香川大学として農林水産省に初めて種苗登録した(2006年に登録完了)。果粒は1g程度と小さいが、果皮にはポリフェノール、アントシアニンなどの機能性成分を豊富に含む。‘香大農R-1’で醸造したワインは「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ(SAUVAGEONNE SAVOUREUSE)」(「芳しき野生の乙女」という意味のフランス語)という名前で、香川大学ブランド・ワインとして県内で販売されている(香川大学が商標登録)。

 ソヴァジョーヌ・サヴルーズは非常に濃厚な色調をしているが渋味は少なくのど越しの良いワインであると同時に、機能性成分が既存のワインの倍ほどあり、また、抗酸化活性も高い。

 ‘香大農R-1’はワインの他にジュース、お菓子などに利用されている。



‘香大農R-1’の着果状況