012-00097

大屋コレクションの中核となる極めて貴重な標本である。本種は日本国がワシントン条約CITESに加盟した1980年以降輸入や個人での所有は不可能になり新しい標本は日本のどこにもない。博物館等で所蔵される標本は公益のため展示に使われることを免れないため、光による劣化が避けられない。この標本は一度も日にさらされたことはなく羽化直後のみずみずしい美しさを保っている。しかもこの標本は有名なトリバネアゲハ研究家レイ・ストラートマン氏が、研究のために蛹から羽化させ、1970年にNew Guineaを訪れていた永井信二氏が彼より入手したものであり、ストラートマン氏が1983年6月に来日した折に、それが無事に大屋コレクションに収まっているのを見て安堵したということである。前翅中室の周囲に見られる青とも緑ともつかぬ玄妙な色を見てほしい。これが本当のアレキサンドラの色である。アグリアスやモルフォも比較にならない。これこそ世界最美の蝶である。(安井)

                               
標本背面(クリックで拡大)
標本腹面(クリックで拡大)
箱番号012
標本番号00097
箱-標本番号012-00097
学名Ornithoptera alexandrae (Rothschild, 1907)
和名アレキサンドラトリバネアゲハ
性別m
採集日時197010**
採集地Popondetta, Northern Prov., PNG (ex pupa)
採集者R. Straatman
変異・型CITES Appendix I
大屋(1983)での図版番号・他Pl. 9, No. 1 ; Pl. 10. No. 1
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