池戸会の歴史

HOME | 池戸会の歴史

沿革

「池戸会とは」 

 香川大学農学部は、1903年 (明治36年)に乙種農林学校として、池戸八幡神社の境内で呱々の産声を挙げました。同窓会の名称は、学制改革の後に、この地に因んで池戸会として名付けられて今日に至りました。
 大地と共に自然との限りない共生を願い、歴史と伝統を生かしつつも、新しい世紀に相応しい生命と知の創造に向けて、新たなる挑戦を始めています。
 
 

池戸会の歴史

赤門:開学当初の通用門として親しまれた八幡宮の社務所門

木田農第1回卒業生(明治40年)大宮仮校舎赤門前にて

農学部の開学:
木田郡立乙種農学校の設立

明治36年(1903年)2月25日に木田郡立乙種農学校が大宮八幡宮恵徳院の一隅を校舎として借用し、創立された。4月5日に開校し、入学生徒73名、教員3名で80aの実習地があった。明治38年5月に香川県立木田郡立甲種農林学校(乙種は受験資格が小学校卒で県下に5校、甲種は高等科卒が必要で県下に1校)に改称され、普通農業と林業が課せられた。その後、明治39年4月に香川県立農林学校へ移管され、修業年限は4年となった。明治39年5月11日に第3回本学開校記念式と大運動会を大宮八幡宮馬場先で開催され、これ以降、この日を創立記念日と定められている。明治40年3月に15名が第1回卒業生として卒業した。明治42年4月に現在の農学部の場所に校舎が建てられた。明治45年に修業年限1年の養蚕別科が設置された。
 

昭和5年頃の木田農時代の正門

昭和10年ごろの武道館(手前)と本館

香川県立木田農業学校に改称

大正11年(1922年)4月に香川県立木田農業学校に改称される。男子校で修学年度は本科3年、専修科が1年で、入学資格は14歳以上、高等小学校2年修了以上で、3学年の本科の生徒数296名、養蚕専修科16名であった。昭和12年に修業年限1年の産業組合科が併設され、7年間で約100名が修了している。昭和10年当時、1か年で100円の経費がかかり、進学者は成績優秀でかつ中流以上の家庭に限られていた。

 

香川県立木田農の廃校と香川県立木田農科大学の設置

戦後、食糧の貧窮から各地で農業専門学校が設立され、香川県でも昭和22年(1947年)3月31日に香川県立農業専門学校が設置されたが農科大学昇格に備えて第2回卒業生を送り出した後、昭和26年3月に発展的に廃校されている。昭和23年4月に香川県立木田農業学校は新制高等学校として認可され、香川県立木田農業高等学校と改称されたが、昭和27年3月に香川県立農業専門学校が香川県立農科大学への昇格に伴い、発展的解消となり廃校され、開学以来、49年の間に3,937名が卒業(修了生も含めると4,147名)している。昭和25年3月に四国に天皇陛下が来られ、その際に本校に訪問された。
昭和25年に香川県立農科大学が設置され、定員80名で専門18講座、一般教養14科目、外国語2科目、体育1科目、教員数76名で始まった。このため、昭和25年には香川県立農業高等学校、香川県立農業専門学校と香川県立農科大学の3つの学校が存在していたが、後者の2つは木田農業学校・木田農業高等学校(略して木田農と呼ばれる)を母胎として設置された。昭和28年度までに本館、二号館から六号館の校舎ができ、研究室や実験室が充実された。

農専・農科大学時代の正門

県立農科大学教官(昭和29年3月)

天皇陛下と黒上学長

 

国立大学香川大学農学部の誕生

昭和30年(1955年)7月1日に「国立学校設置法の一部を改正する法律」施行に伴い、香川県立農科大学を吸収継承して国立大学香川大学部農学部へと国立移管をした。同年10月に農科大学の2年生以上が移籍した。農学科甲(農業系)・農学科乙(農業工学系)、園芸学科、農芸化学科の3学科、入学定員80名で発足した。また、本館の改築、研究室の増築、講堂の改装などが行われた。昭和32年に県庁本館2階建てを移転した。さらに昭和38年から昭和45年3月にかけて鉄筋コンクリート建ての校舎が新築された。昭和36年に農業工学科、昭和42年に食品学科が設置された。また、昭和43年4月1日に大学院農学研究科(修士課程)の設置された(食品学専攻は昭和46年から)。

木田農から農大時代(昭和30年ごろ)
農学部誕生間もない頃(昭和32年ごろ)
正門付近(旧門)
 
 

池戸会の歴史

木田農時代の同窓誌「農林」と名簿

池戸会に残っている最も古い資料は、大正2年(1913年)に香川県立農林学校校友会から発行された創立10周年記念号である。次の年(大正3年)に香川県立農林学校同窓会より「農林」が発行され、1年間で5報発行されている。内容は同窓会に関することより、農業などに関する学術的な報告が多い。大正4年1月に香川県立農林学校同窓会会員名簿が発行されている。農林第15号が大正6年(1917年)に発行された後、大正7年から、昭和3年(1928年)まで休刊している。昭和4年から農林が再発行され、昭和15年(農林第27号)まで年に1回発行されている。この間、昭和9年(1933年)に創立30周年記念誌(農林第21号)が香川県立木田農業学校学友会から発行されている。戦争の影響があってか、昭和16年から昭和31年の間に同窓会誌は発行されていない。

農林第1号
創立10周年記念号
創立30周年記念号(農林第21号)
 

池戸会の発足

国立大学香川大学農学部への移管を機に、昭和30年7月3日に同窓会を池戸会と命名し、新たな同窓会が発足した。その時の支部は、15の香川県内支部のほか、東京、阪神、岡山、徳島の県外支部があった。
昭和32年7月に、池戸会報の第1号が発行され、その後、2年に1回発行され、第21号(昭和54年(1979年))から毎年発行されている。第52号からB5版からA4版に変更され、第46号(2004年)で農学部開学100周年特集、第50号(2008年)で会報50号記念特集、第65号(2023年)で農学部開学120周年特集がなされている。さらに2004年に農学部100周年記念誌が発行されている。
池戸会館は昭和40年3月19日に同窓会の寄付金により建てられ、その後、香川大学に寄贈されている。平成27年に改修された。

池戸会報第1号

池戸会報第46号

池戸会報第50号

池戸会報第65号

 

これまで2024年3月までの卒業生は、合計x名で、現在の会員は約11,000名である。この間の歴代の池戸会会長は以下の通りである。
 
・溝渕喜八 昭和32年~36年
・岸本一郎 昭和37年~40年
・藤本茂  昭和41年~51年
・石塚金八 昭和52年~平成4年
・前場重信 平成5年~16年
・中條利明 平成17年~19年
・五井正憲 平成20年~27年
・杉本利行 平成28年~令和4年
・岩田豊志 令和5年~