120周年記念 特設サイト
香川大学農学部:120周年の軌跡
「香川大学農学部は、その前身の設立から数えると開学120年で、香川の地より地域の要望に答えつつ世界に向けた研究活動を発信し、国内外との協働による実践力を強化する教育を進め、社会で役に立つ優秀な人材を輩出し続けています。当学部は明治36年(1903年)木田郡立乙種農学校の設立で産声を上げ,現在の農学部の所在地である三木町池戸の大宮八幡宮恵徳院の一隅を校舎として借用し、開学時の定員は200名であったと記されています。明治39年(1906年)に香川県立農林学校へ移管、大正11年(1922年)、昭和25年(1950年)にそれぞれ改称後、昭和30年(1955年)施行の国立学校設置法の一部改正に伴い、前身を継承する形で香川大学農学部として設置されました。
この長い歴史の中で、当学部は基礎研究の成果を実験室に留めることなく、粘り強く実用化に導くという特徴があります。香川大学ブランドのワイン“ソヴァジョーヌ・サヴルーズ”は、農学部で交配・育成した新品種ぶどうの“香大農R-1”を全量使用しています。また、当学部の数ある育種の取り組み中で、香川県とともに、病気に強く、食味のよい品種の開発を目指し、新品種“さぬきキウイっこ®”が生まれました。さらに、讃岐三白といわれる砂糖,綿,塩に続く讃岐の四白として、「希少糖」が農学部で開発されました。2019年に竣工した世界初の希少糖専用メキシコ工場で大量生産されたD-アルロース(=D-プシコース)が、北米や日本国内で順調に販売され始め、国内外から大きく注目される存在となりました。国際競争が激化する中で、農学部の一研究室から開始された希少糖研究に香川大学全学部から70名以上の教授陣が参画して、生産研究とともに様々な研究分野で用途開発が推進されるようになり、大学研究を牽引する大きなエンジンとなっています。」