キウイフルーツにおける性別獲得進化過程の解明

【農学部広報担当】

 京都大学・赤木剛士 農学研究科 助教(JSTさきがけ研究者兼務、現岡山大学環境生命科学研究科准教授))、田尾龍太郎 教授、香川大学・片岡郁雄 農学部教授(理事・副学長)、別府賢治 教授らの研究グループは,立命館大学グローバル・イノベーション研究機構、ニュージーランドPlant & Food Research、カリフォルニア大学デービス校との共同研究において、キウイフルーツの性別決定においてオス機能の制御を担う性別決定遺伝子「Friendly Boy」を発見しました。さらに、既に発見していたメス機能の制御を担う「Shy Girl」遺伝子(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/180406_2.html)とあわせて、キウイフルーツの性決定に関わる2種類の遺伝子の成立過程を明らかにし、40年以上前から提唱されていた植物における性別獲得の進化理論を証明しました。また,人為的に両性花を着花するキウイフルーツを作出することにも成功しました。
 本研究の成果は今後、キウイフルーツの性表現を人為的に制御する技術開発にむすびつき、キウイフルーツの性別に起因する栽培・育種上の問題の解決に寄与することが期待されます.
 本研究成果は,2019年8月5日付で,国際雑誌 「Nature Plants」 のオンライン版に掲載されました.
(プレスリリース:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id652.html

第1図:キウイフルーツにおける性別獲得の進化
Friendly Boy遺伝子を失ったものがX染色体になり,Shy Girl遺伝子を新しく獲得したものがY染色体になって,X-Y染色体の組み合わせで性別が決まります


書誌情報
Two Y-encoded genes determine sex in kiwifruit.
Takashi Akagi, Sarah M. Pilkington, Erika Varkonyi-Gasic, Isabelle M. Henry, Shigeo S. Sugano, Minori Sonoda, Alana Firl, Mark A. McNeilage, Mikaela J. Douglas, Tianchi Wang, Ria Rebstock, Charlotte Voogd, Paul Datson, Andrew C. Allan, Kenji Beppu, Ikuo Kataoka, Ryutaro Tao
Nature Plants(2019)
[DOI]:10.1038/s41477-019-0489-6
[URL]: https://www.nature.com/articles/s41477-019-0489-6