第7回公開セミナー, August 2, 2013.

演題 「香川県特産物のヤーコンの予防医学への応用の可能性」

講師 田村 啓敏、香川大学農学部・教授

要旨 アンデス原産のヤーコンは、品種改良により四国でも盛んに栽培され、機能性食品素材として注目される香川の特産物の1つとなっている。ヤーコンの塊根部には、肥満や糖尿病を予防する効果が期待されるフラクトオリゴ 糖が多い。葉には、ポリフェノールが豊富にあり、機能性の高い植物と言われている。

今回の発表では、ヤーコンに含まれるセスキテルペンラクトン類に見出された抗発ガンプロモーター活性等について報告する。すなわち、ガン遺伝子を保有するRaji細胞を用い、ガン誘発因子であるプロモーター存在下、発ガン誘発阻害物質を探索したところ、数種のセスキテルペンラクトン (SLs) には高い活性があり、ガン予防効果があることが明らかになった。細胞毒性試験では、活性の強さはenhydrin > uvedalin > sonchifolin の順となり、抗がん活性の高い物質として有名なマイトマイシンCやエトポサイドに匹敵する活 性を示すことが明らかになった。構造活性相関などの情報も交え紹介する。

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