タイ、ベトナム、スペイン、インドネシア、台湾の5カ国の8大学から11名の若手研究者が10月23日~29日の7日間香川大学を訪問し、農学部の教員や研究室学生とSDGs達成に向けた研究交流を行いました。この交流は、(国研)科学技術振興機構(JST)の国際青少年サイエンス交流事業 さくらサイエンスプログラムに、テーマ名「SDGs達成に向けた先進農学研究体験プログラム」(実施主担当:農学部ルーツピーター准教授)で採択され実施しました。
プログラム前半は、香川大学内の研究教育施設や農学関連企業の工場を視察しました。香川大学博物館では「発酵のめぐみ」という企画展を見学しました。伊藤文紀副館長から香川大学の研究者が関わった発酵研究や世界の発酵食品の歴史やコレクションについて説明を受けました。香川大学の希少糖生産拠点である希少糖生産ステーションでは、国際希少糖研究教育機構の望月進准教授から希少糖の機能と生産方法について説明を受けました。農学関連企業の工場視察は、東かがわ市の民間企業2社に出向いて行いました。270年前に醤油の製造販売を創業した(株)かめびしでは、SDGsを意識しつつ伝統的な発酵法にこだわる醤油製法や海外への輸出の実情について説明を受けました。もう一社キャビアの製造販売を手掛ける(株)CAVICでは板坂直樹社長からチョウザメの生物学的特徴や陸上養殖技術、キャビアの加工販売の概要について説明を受けました。
プログラム後半は、11名の研究者が自分の研究に近い研究室に2日間滞在し、農学部の教員と研究に関する意見交換を行ったり、学生と一緒に実験実習を行ったり、互いの研究紹介を行うなどして、親交を深めました。最終日には、今回の滞在中に経験したこと、学習した成果を、農学部教員や研究室学生の前で発表してもらいました。成果発表会の後、秋光和也学部長からさくらサイエンスプログラムの修了証を受け取り、全プログラムを終了しました。 今回の交流プログラムは7日間と短いものでしたが、参加した研究者はかがわの先進農学研究の一端と歴史文化を学んだことと思います。プログラム実施にあたりご支援いただいたJST、工場見学を受け入れてくださった(株)かめびし及び(株)CAVICの関係者の皆様、並びに本学の教職員、学生の皆さんに深く感謝申し上げます。 (さくらサイエンスプログラム実施本部)
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